私のブログ

当たり前だと思うだろう？

　笑って、泣いて、怒って。苦しんだり悲しんだり喜んだり嬉しがったり。

　無かったんだ。

　無かったんだよ。

　底無しの闇のようだった。見ていて寒気がする程に、その瞳には感情が籠っていなかった。

　ハルは違う、そう信じたいのに。目前の現実に打ちのめされて消えていくんだ。

　宝物のハル。何処に行ったんだろう。誰が奪ったんだろう…ああ、俺自身だった。

　はち王を片手で振れば、ハルは黙ってついてきた。それさえあれば、ついてきてくれるって知ってた。

　ついてきてくれることが、賭博で勝ちを得たとき以上に、嬉しいと思うようになった。

　だからはち王は、特別な宝物だった。誰の手にも渡らないように。懐に忍ばせた。

　笑って、泣いて、怒って。夢中になって遊んだ。

　ハルと一緒ならって思った。それが悪かったんだ。

　俺はこわかったんだ。きっと。イカレた世界にいたから。どうしようもないやつだから。

　…ハルが、そのイカレた世界のてっぺんに立ってたって知ってたなら。離さなかったのに。

　ハル。ハル。ハル…

　また、貘さんは面白い人だなって、笑って。

　あの落書きが無かったら、僕が勝ってたんだよって、怒って。

　離れるのが嫌だよって言って、泣いて。

　使い方教えるからさ、プーヤン、一緒に遊ぼう。

　ハル。

　ハル…


















































































車電気テスター